医療法人なのに毎期赤字の決算書ではないですか?
医療法人の決算書、医療専門と呼ばれる会計事務所でも毎期赤字の決算書がよくあります。
私は医療法人を作る一番のメリットは税率差にあると思っています
法人成りする規模の個人のドクターの税率は50%、800万円までの医療法人の法人税の税率はおよそ20%
800万円法人に利益を出すとするとその差は800万円×(50%-20%)=240万円
その金額を毎年法人での事業資金として内部留保すれば5年で1200万もの内部留保が出来ます。
どうしてこのようにしないのでしょうか…
反論意見を書いてみます
1 黒字だと税務調査がくる。
赤字であろうと今の時代は税務調査は来ます 高いレベルの決算書を作れば税務調査の確率はかなり低くなります(33条書面のページを参照下さい)
2 保険に入ると利益が無くなるから
保険に入るために医療法人にするのはそもそもの目的と違います。
保険も大事なツールです。ただし保険に入る為に法人化するのは全く理解出来ません。
会計事務所が代理店手数料を取る為としか思えません。
3 利益が出ると納税出来ないから
恐らくこの理由が一番多いと思いますこの対応には納税予測、損益予測、資金繰り予測をきっちり出すことが重要です。
また適正な利益が出て当たり前のことを当たり前にすれば納税で困ることはありません。
4 相続税対策や理事長の家計の問題、法人成りに伴い一時的に生じるもの
←このケースは私も赤字にする場合もあります。このレベルまで達していれば決算書にも意図はわかりますし、理事長先生との意志疎通も図れてあるでしょうから会計事務所の変更は必要ないと思います。
以上のように例外を除いては当事務所の医療法人のクライアントでは利益が出ています。そして資金繰りで困窮する方はほとんどいません。
対話をし、バランスを見ながら経営の最善策を共に模索していくのが当事務所のスタイルです。